本日の為替動向
8月1日14時現在のドル円の為替相場は、
111.93円と昨日と比較し円が売られドルが買われる展開に。
昨日は日銀の金融政策決定会合が行われ、
これまでの政策据え置きとはことなり、
少し日銀における今後の金融政策の姿勢に変化があった。
目次- 項目をクリックで該当箇所へ
見解と予想
為替動向を見ていく上で、日本と米国の金利差でドル円が動く、
という話はこれまで何度か行ってきた。
様々なイベント、経済統計等見る上で、
その内容が各々の国(ここでは、米国と日本)で
金利の上昇要因?下落要因?どちらになるのかを見極める必要がある。
では、昨日の日銀の内容はどうだったのか。
結論から言えば、日銀として、より長い期間金融緩和、
政策は続けますという意思表示を
世界の投資家はポジティブに捉えた。
そのため、足許で金利は上昇し始めたが、
「基本的に長期の間まだまだ緩和は続けますよ」
という解釈を投資家は行い円を売ってドルを買う動きに繋がった。
金利は上がっている(昨日のコラム参照)のに
何が要因で円が売られているのか。
それは、今回初めて導入した、
『フォワードガイダンス』が影響している。
これは文字通り将来の政策を示す指針。
その内容は、「当分の間、きわめて低い長短金利の
水準を維持しまっせ!」という事を明言した。
実は、海外投資家はこのフォワードガイダンスを
重視する傾向がある。
為替取引は、国内の投資家だけでなく、
海外投資家もドル円を取引している。
寧ろ、海外投資家の取引量の方が
はるかに大きく彼らの動き、
見方により為替相場は動くと言っても過言ではない。
日銀の誘導目標は±0.1%の倍、つまり上限0.2%まで
10年ものの金利変動は容認する代わり、それだけだと
金利上昇により円高になり、日本の経済に打撃を与えてしまうので、
「金利上昇はある程度までオッケーだけど、
基本的には低金利は長い間続けます」という姿勢に変えた。
本日のまとめ
上記の様に、様々な施策を講じ、
なんとか急な円高を招かないよう日銀は考えて政策を行っている。
これだけでも、日本において円高は経済に
打撃を与えてしまうため「避けたい、寧ろ円安に維持したい」
という意思もはっきり見えた。
今回はあくまでも日本におけるイベントだったが、
同様に米国の中央銀行のスタンスも為替相場には
影響を与えるということも、覚えておいてほしい。